コジオスコ
デナリを登ってから早いもので半年が経ち、
次に目指した山は、オーストラリア大陸最
高峰のコジオスコ。
(コジオスコ)
コジオスコはオーストラリア大陸最高峰の山
で、世界中の数えきれないほどの山の中から
7つしか選ばれないセブンサミッツの一角な
のに、登るのが容易で誰でも登れる山であ
る。ゆえに、何か強運な神秘性を感じさせら
れる山であった。
(コジオスコに行くまで)
コジオスコは最寄り空港のシドニーからもメ
ルボルンからもちょうど500km離れたとこ
ろにあり、現地ツアーやレンタカーを使うな
ど行き方は様々だけど、僕はローカル交通網
を使って行くことにした。
(ルート)
成田→メルボルン→キャンベラ→クーマ→ジ
ンダバイン→コジオスコ
コジオスコ登山の起点となる町が、山から3
0kmほどのところにあるジンダバインという
町。
今回、僕が使えるのは4日間で、その時間内
に500㎞離れたメルボルンとジンダバインを
往復してコジオスコを登らなければならな
い。
時間も資金も交通資源も限りがあるなかで
の移動はけっこう大変だった。
とりあえず、忘れ物チェックをして日本を出
発!
今回のために新しく用意した紫紺色のキャッ
プとトレッキングシューズを使うのが楽しみ
ー!
(ルート決め)
実は、ネットでのジンダバインに行くまでの
交通手段の情報が少なくて、「まぁ現地でど
うにかなるだろう」と思って、不安なまま日
本出発したのだけども現地で探してもない!
!(汗)
キャンベラからクーマまでの交通機関が1日
1便のバスしかないし、、(汗)
クーマからジンダバインまで(約75キロ)の
交通の便がちょうどタイミングが悪くて全く
ないということが判明、、(汗)
どうする、どうする、どうする
よし、クーマからはヒッチハイクで行こう!
(最悪の場合はタクシーを使えばいい)
その場で考えたすえにでたルートが↓
メルボルン→キャンベラを飛行機
キャンベラ→クーマをバス
クーマ→ジンダバインをヒッチハイク
ジンダバイン→コジオスコをタクシー
なんとかこの流れで明日中にジンダバイン
に到着できれば!
と思いその場で翌日朝一のキャンベラ行
きの飛行機を予約して就寝。
zzzZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ
朝の5時半に目覚め、空港へ移動!!
寝起きのまま、移動していたら
寝起きのまま、移動していたら
なんかないようなーー????
あっ!キャップをホテルに忘れた!(涙)
今回こそは忘れ物落し物ゼロを掲げて意気込
んでいたのに、開始2日目でアウト!!
うわーー、けども、ホテルに戻る時間はない
のでとりあえずキャンベラにいかねばー!
ごめん!!!紫紺色のキャップ!!!
今回のために新しく買った紫紺色のキャップ
をメルボルンに残したままキャンベラへ移動
、、、、
キャンベラに到着したら、空港から市内へ
バス移動!
そのバスで見つけたのが、、、
紫色のハット!(笑)
これは紫の神様のお叱りなのか、、、
そして、
キャンベラからクーマへ移動するバスが来
るまで時間があるので、町を探索。
実はオーストラリアの首都はシドニーでは
なく、このキャンベラなのだが、こんなに
も先進国の首都オーラがない町はいい意味
で初めて。
すっごい閑静でゆったりとした町だった。
そのままゆったりしたかったけど、一日一
便のバスが来たのでクーマへ移動!
約100キロの道のりを2時間ほどで向かう
とりあえず爆睡zzzzZZZZZZ
起きたらクーマに到着!
こっからはヒッチハイクや!!!
失敗したらタクシーやでーー!(マネー飛ぶ
よー)
と、意気揚々にヒッチハイクをしようとして
いたら、
目の前にヒッチハイクをしているオーストラ
リア人を発見!!
よし、ここはタッグを組もう!!!
という名の、オーストラリア人任せのヒッチ
ハイクを開始!
すると
さすがオーストラリア人!開始早々5分で車
をゲット!
ラッキー!!!!
乗せてくれたのは、プリズンブレイクのリン
カーン・バローズに似たごっついむきむきの
優しいお兄さん。
はい、なぜかこの方も紫色のタンクトップを
着ているという、、、笑
紫の神様のお叱り二発目
そっから、75キロの道のりを爆走して
なんとか、ジンダバインの宿泊施設に到着!
これも紫色のタンクトップを着たリンカーン
・バローズのおかげ!
本当にありがとうございました!!!
今回泊まるところは、ジンダバインの湖沿い
にあるキャンプ場でコテージ、キャビン、テ
ントなどを貸し出してくれる。
施設は満員で、オーストラリア人はキャンプ
場で年越しをするという新感覚だった。
僕のキャビンはこれ↓
この日はちょうど、年末の日だったので
キャンプ場で年越しをすることに!
寝るまで本読めるーーー!
今回の遠征で読んだ本は
川端康成さんの「雪国」「名人」「眠れる美
女」と大江健三郎さんの「万延元年のフット
ボール」と川上未映子さんの「わたくし率
イン 歯一、または世界」「乳と卵」「そら
頭はでかいです、世界がすこんとはいりま
す」
ちょうど、この年越しの時は雪国を読んでい
たので、まさか、真夏のオーストラリアのキ
ャンプ場で雪国を読みながら年越しをする日
がやってくるとは夢にも思っていなかったな
と思いながら寝たzzzzzZZZZZ
「よいおとしを」
翌日
「あけましておめでとうございます」
新年早々元旦にコジオスコを登りに出発!
朝起きて、キャンプ場内のカフェで朝食をと
ってから、お店の人にタクシーを呼んでもら
おうとしたら、なんとお店の人がコジオスコ
まで連れていってくれることに!(ラッキー)
ジンダバインから30キロ離れたコジオスコ
へ移動!
シャーロットパスという入山ポイントに到着。
「また10時間後に迎えに着てね!!!」
と、お互い入ーーー念に時間を確認してか
ら、運転手さんとお別れし登山開始。
(登山)
コジオスコはリフトを使って4時間で往復で
きるコースと23キロ歩いて9時間で往復でき
るコースがある。どちらも誰でも日帰りでき
るコース。
僕はもちろん9時間コースで!
(9時間コースはけっこう歩くので、ちゃん
と準備しておいたほうがいいかも)
天気は風が強くて雲が多いがまずまず
むしろ、直射日光がなくていい感じ
メルボルンからの移動が不安だったので
無事に登山できて正直「ホッ」とした気
持ちで登る
どんな山なんだろうと思っていたのだけど、
すっごく景色が良くて気持ちいいコースだっ
た。
無心で4時間ぐらい歩いてたら
早くも頂上が
この曲がり角を登ったところに頂上が!
やっぱり、初めて登る山の頂上目前のワクワ
ク感はたまらない。
頂上に来るまでの大変さを思い出しながら
「頂上はどんなところなんだろう」?
「どんな景色なんだろう」?
と、このワクワクを味わえるのが登山の醍醐
味。
とワクワクしながら頂上に到着!!!
コジオスコ制覇!!!!!!!!
頂上は富士山までとは言わないまでも元旦な
のに老若男女問わずたくさんの人がいた。
コジオスコはみんな登れて、みんなに愛され
るオーストラリアで一番高い山だった。
僕は山に来るまでが大変だったけど。(笑)
そして、少し頂上で雪国の続きを読んでか
ら下山した。
(コジオスコからメルボルンへ)
コジオスコから下山して、ビールと肉を飲ん
で食べてから12時間ぐらい爆睡して起きたら
次の日の朝になってたので帰る準備をする。
帰りは2日でメルボルンまでいけばいいの
で、まあなんとかなるのではと曖昧な感じ
でまたヒッチハイクを始める。
とりあえずクーマまで誰かに乗せてもらお
う、、、、
と思いながら車が通ってきたので
西「今からどこに行くんですか?」
運転手「メルボルンに帰る予定」
西「はーーーーーーーーー!?」
「メルボルン!!!!!!!!」
西「メルボルンまで乗せてもらえませんか?」
運転手「いいよ!」
運転手「メルボルンの隣の町まで乗せてあげ
るよ!」
西「きたーーーーーーーーーーーー!」
「ありがとうございます!!!!!」
なんという奇跡であろうか、まさかのヒッチ
ハイク一発目でメルボルン行きの車をゲッ
ト!(涙涙涙)
二日かけてジンダバイン→クーマ→キャンベ
ラ→メルボルンという経由で帰ろうと思って
いたので、まさか朝一からメルボルン直行の
車に乗せてもらえるとか夢にも思ってなかっ
たので本当に感動。
乗せてくれたのは、3歳のお子さんがいるル
ックさんご夫婦。
本当に奇跡的にいい人たち!(涙)
しかも、ルックさんも紫色のチェックシャツ
を着ていた、、、(笑)
地味に紫の神様のお叱り3発目を浴びながら
も、安堵感からか眠気が襲ってくるもここは
我慢がまんがmあnnnzzzzzzZZZZZ笑
そして
3時間ほど山道を走ってから、SUBWAYに寄
って昼ごはんをテイクアウトして少し公園で
ピクニックがてら昼ごはんを食べることに
超超超久しぶりに公園でシートひいてご飯を
食べたらそれがめちゃおいしい!
まさか正月にルックさんご家族とピクニック
をするとは思ってなかったなー笑
至福のひと時だった!
いいねーー!家族でのんびりとピクニック!
本当にこのムックさんご家族はいい人たちで
メルボルンの隣町に到着して駅まで送ってく
れて、電車が出発するまで見送ってくれた
(涙)
駅の看板も紫色↑↑笑
紫の神様のお叱り4発目
こうして僕は無事にメルボルンに到着し、初日
滞在したホテルに紫紺色のキャップを取りにい
ってからピザを食べて日本へと帰った。
(感想)
レンタカーを使って効率的に山へ行くこともで
きたし効率的に時間を使えば、また違った楽し
み方もできたが、ローカル交通網という非効率
で、あまり羅針盤の効かない道で山に行ったこ
とによって、「偶発的な面白さ」を味わうこと
ができ、「どうなるかわからない」ワクワク感
を楽しめた。その分の思い出が頂上に登った時
の喜びへと繋がった。(ただただ幸運が続いた
ことに尽きるが)
そして、コジオスコは大きな山なのに、みんな
登れてみんなに優しかった。ゆえに、その優し
さが他のセブンサミッツの山にはないコジオス
コだけの魅力。コジオスコは誰にも自信を与え
てくれる強い山だった。
次はもう一度アコンカグア!